メンバーと値
ディメンションの例としては、地理的な場所をあげることができます。"場所"ディメンションには、"組織構造による場所"と"地理的な場所"の 2 つの階層が含まれることが考えられます。これらの階層はいずれも、"国"や"地域"および"市"などのレベルを持つことができます。
メンバーとは、レベル内のインスタンスです。例えば、"ニューヨーク"や"ロンドン"は"市"レベルのメンバーです。メンバーは複数のプロパティーを持つことができます。例えば、"人口"、"緯度"、"経度"などです。メンバーは内部では、メンバー内で一意の名前 (Member Unique Name:MUN)で識別されます。MUN がどのように決定されるかは、キューブのベンダーによって異なります。
リレーショナル・データ・モデルは、データ・サブジェクト ("従業員"など) で構成されます。またデータ・サブジェクトは、データ・アイテム ("名前"や"内線番号"など) で構成されます。これらのデータ・アイテムは値 ("Peter Smith"など) を持ちます。
IBM® Cognos® Business Intelligence では、以下のドリルスルーが可能です。
- ディメンション (メンバー) からディメンション (メンバー)
- ディメンション (メンバー) からリレーショナル (データ・アイテム値)
- リレーショナル (データ・アイテム値) からリレーショナル (データ・アイテム)
ターゲット・パラメーターがメンバーの場合は、ソースはメンバーであることが必要です。通常、ソースとターゲットには、一致するディメンションからのメンバーを使用する必要があります。ただし、データによってサポートされている場合には、ソース・メタデータ・アイテムの別のプロパティーを使用してマッピングを定義することもできます。
ターゲット・パラメーターが値の場合は、ソースには値とメンバーのどちらも使用できます。ソースがディメンション・メンバーの場合は、ドリルスルー定義において、レベルまたはディメンションがターゲットのデータ・アイテムに正しくマップされていることを確認する必要があります。通常、メンバーの起源であるビジネス・キーは、リレーショナル・ターゲットの値 (ほとんどの場合はビジネス・キー) と一致する必要があります。ただし、データによってサポートされている場合には、ソース・メタデータ・アイテムのキャプションからマッピングを定義することもできます。