例 - OLAP パッケージとリレーショナル・パッケージ間でのドリルスルー

"国別または地域別の利益幅と収益" という名前の IBM® Cognos® PowerPlay® Studio レポートから、"国別または地域別の総収入" という名前の Report Authoring レポートにドリルスルーします。

同じパッケージのすべてのレポートで収益明細を使用できるようにするため、パッケージにドリルスルー定義を設定します。

利益幅レポートは"販売とマーケティング (キューブ)"パッケージに基づき、ターゲット・レポートは"GO データ・ウェアハウス (クエリー)"リレーショナル・パッケージに基づきます。したがって、データが一致していることを確認する必要があります。ターゲット・レポートにはプロンプト・パラメーターが含まれていないため、動的ドリルスルーを使用してドリルスルー定義を定義します。つまり、ドリルスルー・リンクの作成時に、IBM Cognos Business Intelligence によって、ソースのコンテキスト内のアイテム名とターゲット内で使用できるアイテムとの一致処理が実行されます。詳細と例については、IBM Cognos Business Intelligence「管理およびセキュリティー・ガイド」を参照してください。

この演習を実行するには、配布 zip ファイル IBM_Cognos_DrillThroughSamples 内の IBM Cognos BI サンプルをインストールしておく必要があります。ターゲット・レポートを確認するには、Report Authoring へのアクセス権が必要です。

注:ドリルスルー定義は、ターゲット・レポートを確認せずに設定することもできます。ただし、別のオーサリング・ツールで作成したパッケージ間またはオブジェクト間のドリルスルー・アクセスを設定する場合、メタデータの一致方法を認識しておく必要があります。

次の図には、ソースのコンテキスト (さまざまなプロモーションのプロモーション計画収入) に対応するターゲット・レポートとデータが示されています。

図 1. ドリルスルー定義のソース・レポートとターゲット・レポート
ソースのコンテキストに対応するターゲット・レポートとデータを示す画面キャプチャー。

手順

  1. ターゲット・レポート「国または地域別の総収入」を開きます。
    • 「IBM Cognos Connection」に移動します。
    • 「共有フォルダー」から"GO データ・ウェアハウス (クエリー)"パッケージにナビゲートして、「Report Authoring レポート・サンプル」フォルダーを開きます。
    • 「国または地域別の総収入」レポートを選択し、Report Authoring で開きます。
  2. ソースからコンテキストをフィルター処理するために使用するデータ・アイテムの名前を確認します。
    • ページ・エクスプローラー で、レポート・アイテムを選択します。
    • 「プロパティー」ウィンドウで、「データ・アイテム」プロパティーの「名前」を確認します。
    • 「地域」「小売業者の国または地域」、および「製品ライン」という名前のアイテムを確認します。
  3. ターゲット・レポートを閉じます。
  4. ソース・レポート「国または地域別の利益幅と収益」を開きます。
    • 「IBM Cognos Connection」に移動します。
    • 「共有フォルダー」から"販売とマーケティング (キューブ)"パッケージを開き、"PowerPlay Studio レポート・サンプル"フォルダーを開きます。
    • 「国または地域別の利益幅と収益」レポートを選択し、PowerPlay Studio で開きます。
  5. レポートのデータを確認します (例えば、小売業者名を右クリックし、「説明」を選択してデータの構造を調べます)。
  6. テストに備えて「国または地域別の利益幅と収益」レポートは開いたままにしておきます。
  7. IBM Cognos Connection で、"販売とマーケティング (キューブ)"パッケージにナビゲートします。
  8. 「起動」「ドリルスルー定義」をクリックします。
  9. 「ドリルスルー定義を新規作成」をクリックします。

    ヒント:「ドリルスルー定義を新規作成」ボタンが表示されない場合は、「PowerPlay Studio レポート・サンプル」フォルダー内ではなく、フォルダーのルートに移動していることを確認します。

  10. 「ドリルスルー定義」ウィザードで、「国または地域別の総収入へのドリルスルー」などの名前を入力し、説明を入力して、「次へ」をクリックします。

    ヒント:この名前は、ユーザーが複数のドリルスルー・ターゲットからターゲットを選択するような場合に、「移動」ページに表示される名前です。IBM Cognos Connection の他のオブジェクトと同じように、この名前の翻訳を作成できます。

  11. 「ターゲットを設定」「レポートを選択...」の順にクリックし、表示された画面で、ターゲット・レポートを「GO データ・ウェアハウス (クエリー)」パッケージの「Report Authoring レポート・サンプル」フォルダーにある「国または地域別の総収入」に設定して、「OK」をクリックします。
  12. 「範囲を設定」をクリックし、表示された画面で、範囲を「[販売とマーケティング].[小売業者].[小売業者].[小売業者の国または地域]」に設定し、「OK」をクリックします。
  13. 「次へ」をクリックします。

    「操作」フィールドで、「Dynamic フィルターを使用して実行」を選択します。

  14. 他の設定はすべてデフォルト値のままにして、「終了」をクリックします。
  15. 「国または地域別の利益幅と収益」レポートに移動し、ドリルスルーのアイコンをクリックします。
    • 作成したドリルスルー定義が唯一使用可能なドリルスルー・ターゲットである場合は、ターゲット・レポートが実行されます。
    • 複数のドリルスルー・ターゲットが使用可能な場合は、パッケージに対して使用可能なターゲットのリストと範囲内のデータが表示されます。作成したドリルスルー定義をクリックすると、選択したコンテキストでターゲットが実行されます。

タスクの結果

PowerPlay Studio のレポート・ユーザーは、「国または地域別の利益幅と収益」レポートから、定義したターゲット・レポート (「製品ラインの国または地域別の総収入」) にドリルスルーできます。 また、ターゲット・レポートは、「小売業者の国または地域」が範囲に含まれている場合、「販売とマーケティング (キューブ)」パッケージに基づくすべての既存レポートまたは新規レポートのドリルスルー・ターゲットとして使用できます。

作成したドリルスルー定義は、"販売とマーケティング (キューブ)"パッケージのサンプルのドリルスルー定義"Dynamic フィルター付ドリルスルー"と同様になるはずです。