ドリルスルー・アクセス
ドリルスルー・アクセスは、単一のレポートよりも大規模なビジネス・インテリジェンス・アプリケーションの構築に役立ちます。
一例として、収益を示す Analysis Studio レポートがあり、その予定収益と実績収益の詳細を示す Report Authoring レポートにドリルスルーできるようにすることが考えられます。詳細については、例 - 同一パッケージの OLAP レポート間でのドリルスルーを参照してください。
別の例として、小売業者別プロモーション上位 10 件を表示する Analysis Studio レポートがあり、そのプロモーションの計画収入を示す Report Authoring レポートにドリルスルーできるようにすることも考えられます。詳細については、例 - OLAP レポートから DMR レポートへのドリルスルーを参照してください。
ドリルスルー・アクセスは、ソース・オブジェクトからターゲット・オブジェクト (通常、レポート) に情報を渡すことで機能します。ソース・レポートからターゲットに渡すデータを定義する方法として、ソース・レポートの選択コンテキストの情報とターゲットのコンテンツをシステムで一致させる方法 (動的ドリルスルー) と、ターゲット内でパラメーターを定義する方法 (パラメーターを使用したドリルスルー) の 2 つがあります。ソースのドリルスルー・アクセスは、IBM Cognos Connection でパッケージ・レベルで定義するか (「起動」、「ドリルスルー定義」)、レポート・レベルで定義します (Report Authoring)。パッケージ内で定義する場合、ドリルスルー・アクセスを使用可能にするデータ範囲をドリルスルー定義で指定します。レポート内で定義する場合、レポート・アイテムにドリルスルー・アクセスを定義します。
確認事項
ドリルスルー・リンクを有効にするには、次の点を把握しておく必要があります。
- 現在または将来のソース・レポートはどのようなものか。
- 現在または将来のターゲット・レポートはどのようなものか。
- ソース・レポートのドリルスルー・リンクを使用するユーザーが、ターゲット・レポートを表示または実行するための適切な権限を持っているか。
- 2 つのレポートのデータはどのように関連するか。
基になるデータに応じて、ドリルスルー定義を作成してから IBM Cognos Business Intelligence によってデータの一致処理を行う場合 (動的ドリルスルー) と、ターゲット・レポートまたはターゲット・パッケージで定義されたパラメーターにソース・メタデータをマッピングする場合 (パラメーターを使用したドリルスルー) があります。
- ターゲット・レポートを実行するのか、開くのか
通常、ドリルスルー・アクセスのターゲットは保存されているレポート定義になります。レポートは Report Authoring、PowerPlay Studio、Query Studio、または Analysis Studio で作成されます。PowerCube を含むパッケージをドリルスルー・アクセスのターゲットにすることも可能です。この場合、PowerCube のデフォルトの表示が作成されます。
- ターゲットを実行する場合に、どのような形式でどのようなフィルターを使用して実行するか。
要求時にターゲット・レポートを実行しないようにする場合は、保存された出力のブックマークにリンクすることができます。
ソースとターゲット
IBM Cognos BI では、ソースとターゲットの組み合わせは多様です。例えば、次のようにドリルスルーできます。
- データ・ソース・タイプが異なるさまざまなパッケージで作成されたレポート間。例えば、キューブに対する分析から、リレーショナル・データ・ソースに対する詳細レポートにドリルスルーできます。パッケージでのドリルスルー・アクセスの作成について詳しくは、ドリルスルー・アクセスのパッケージでの設定を参照してください。
- Report Authoring を使用した、既存のレポートから別のレポートへのドリルスルー。レポートでのドリルスルー・アクセスの作成について詳しくは、 を参照してください。
- Report Authoring、Query Studio、PowerPlay Studio、Analysis Studio で作成された IBM Cognos Viewer レポート間のドリルスルー。
- Series 7 PowerPlay Web キューブから IBM Cognos BI レポートへのドリルスルー。PowerPlay Web からのドリルスルー・アクセスの設定について詳しくは、PowerPlay Web からのドリルスルー・アクセスのセットアップを参照してください。
- URL を使用してパラメーターを渡す、Metric Studio から他の IBM Cognos BI レポートへのドリルスルー。
詳細については、「Metric Studio ユーザー・ガイド」を参照してください。